中東・北アフリカ・トルコ（MENAT）地域の大手銀行グループであるエミレーツNBDは、中東・アフリカ・南アジア（MEASA）地域最大の金融テクノロジー団体であるドバイ国際金融センター（DIFC）Fintech Hiveと提携しました。
両者は手を合わせて、マイクロソフトが提供するメタバース新興企業向けのグローバルな促進プログラムに着手することを発表しています。
エミレーツNBDは、同社にとってメタバースでの最初の取り組みとなるこのプログラムを通して、ドバイのメタバース戦略とのシナジー効果を狙います。
その戦略とは、ドバイを世界のメタバース経済圏のトップ10に位置づけること、2030年までに4万以上の仮想空間での仕事をサポートすること、更に5年間でドバイ経済に40億米ドルを追加することを目指すものです。
シナジー効果によって、エミレーツNBDもまた、次の段階におけるリーダーの立場を狙います。
エミレーツNBDは、「3Dへの移行を促進する技術基盤の構築」「メタバースでの顧客体験を拡張する仮想世界の構築」「顧客がデジタル資産やサービスを作成、収益化、売買するための分散型決済インフラの実現」という3つの主要分野において、メタバースを展開している大手フィンテック、テクノロジー新興企業、エンジニアのスカウトを行なっています。
エミレーツNBDのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼リテールバンキング部長のマルワン・ハディ氏は、この発表について次のようにコメントしています。
「革新的な新興企業を誘致することは、ドバイがメタバースにおける国際的なリーダーとなることを目指す上で極めて重要です。
地域の銀行セクターのリーダーとして、エミレーツNBDは常にデジタル革新のパイオニアであり、変革の旅を加速させ、顧客体験を最適化するソリューションを開発するのに役立つハイテク新興企業との実験と提携を模索してきました。
メタバースへの参入により、拡張現実を用いた金融サービスを再構築し、新しいメタバース経済において顧客に対して魅力的な新しい提案を行うことを目指します。」
DIFC FinTech HiveのExecutive Vice Presidentであるラジャ氏は、次のように述べています。
「私たちは、エミレーツNBDと協力し、急速に成長し、世界中から関心が高まっているメタバース新興企業のためのグローバルなプログラムを開始できることをうれしく思います。
これは、ドバイが世界のメタバース経済圏のトップ10に入るという野心をサポートする、という我々の連携を再確認するものです。
DIFC FinTech Hiveでは、世界のデジタル空間における上昇気流に乗り遅れないよう、最新技術の採用を続けています。」
マイクロソフトUAEゼネラルマネージャーのナイム・ヤズベック氏は、
「我々は、物理的世界とデジタル世界が融合して全く新しいプラットフォームを生み出すメタバースにおいて、消費者の体験を完全に変革できるソリューションを生み出すエキサイティングな機会を得ています」と述べています。
「革新的なスタートアップ企業は重要な役割を担っており、全く新しい世界をデザインする上で、クリエイティブ且つユニークな視点をもたらしてくれます。
我々は、スタートアップ企業が彼らのアイデアを実現するための次世代の技術を備えたときに、世界にインパクトを与えることができると確信しています。
我々は、彼らのようなイノベーターと協力して、プログラムの期間中、彼らがこの可能性を実現するのを支援することを楽しみにしています。」
