ExpressVPN社が、Pollfish社と共同で、米国の1,500社の雇用主と1,500人の従業員を対象に調査を実施し、企業や従業員がメタバースで働くことをどのように捉えているのか調査結果をまとめています。
在宅でのリモートワークが注目を浴び、リモートワークをサポートするテクノロジーは急速に発展しています。
メタバースがトレンドとして浮上する現在、メタバースオフィスで働く可能性を模索する企業も増えつつあり、大変興味深いトピックとなっています。
ExpressVPNの調査結果サマリーは以下のようになっています。
メタバースの理解度:雇用主の69%が「メタバースを非常によく知っている」と答えているのに対し、従業員では42%にとどまっています
関心の度合い:雇用主の77%がメタバースのような没入型の仕事環境に興味を示しているのに対し、従業員では57%にとどまっています
データ収集への反応:従業員の63%は、雇用主がメタバースで自分のデータを収集することに懸念を抱いています
企業規模の違い:大企業(500社以上)および勤続年数の長い従業員(ミレニアル世代、X世代、ベビーブーマー世代)は、メタバースにおける雇用主の監視とオンラインプライバシーに最も懸念を抱いています。
監視に関する最大の懸念事項:職場での監視に関する従業員の最大の懸念事項は、リアルタイムの位置情報の追跡(51%)とリアルタイムの画面監視(50%)です
最も信頼されるハイテク企業:労働者の61%が、メタバースオフィスに関する悩みをマイクロソフト社へ相談しており、最も信頼されていない企業はメタ社(36%)です
引用元: ExpressVPN
ExpressVPNの調査結果によると、調査対象の従業員の多く(60%)が、現在リモートワークまたはハイブリッド(オフィスとリモート)で仕事をしており、今後、増加の一途をたどる見込みということです。
将来的に79%の雇用主がオフィスについて、ハイブリッド(49%)、メタバース(12%)、リモート(11%)のいずれかを計画していることが判明しました。
職場がリアルなオフィス以外へと移行しつつある中、従業員(90%)と雇用主(88%)の双方が、こうした環境でも同僚とのつながりを改善でき、生産性を高められるようになったと感じています。
意外だったのは、雇用主のメタバースの理解度が69%、関心の度合いが77%と非常に高いことです。
日本ほどではありませんが、同じようにアメリカでも高齢化が進んで来ているはずですが、雇用主のテクノロジーへの関心の高さが伺えます。
雇用主の大多数は、メタバースにおける仕事の未来に興奮を覚え(66%)、楽観的(54%)であると報告している一方、従業員は不安(24%)、疑念(20%)、戸惑い(17%)を感じており、雇用主の前向きな姿勢と比較して、全体的に躊躇しているとのことでした。
雇用主と従業員で、メタバースでの仕事に関する印象が違うことが顕著に現れましたが、これは雇用主の69%、従業員では42%というメタバースへの理解度の差も少なからず関係しているものと思われます。
今後、メタバースが広く認知されることで、雇用主と従業員の差が埋まっていくことが望まれます。
また、メタバースオフィスがオフィスに導入されることで、「雇用主による監視が強まるのではないか」という従業員の疑念を和らげる対応も急務となっています。
調査結果では、他に以下のような大変興味深い内容も報告しています。
- メタバースでの仕事に興味を持った理由
- メタバースへの移行に対して従業員の反発が増える
- Z世代はメタバースを仕事場として受け入れる可能性
- メタバースをリードするのに最も信頼されているハイテク企業
是非、調査結果の全文をご覧ください。
