メタバースはユーザー同士が仮想現実の中で出会い、ゲームや交流、コラボレーション、ショッピングなどを行うことができるデジタルの場です。
メタバースとは何かを完全に定義されているわけではないですが、多くの企業や技術者が、バーチャルリアリティのコンセプトを具体的なアプリケーションや用途につなげようと取り組んでいます。
今回は米国株のメタバース関連銘柄のなかでおすすめはどれなのか、詳しく解説します。
メタバース関連銘柄の現在
メタバースの開発に携わる企業の株価のほとんどが2022年、急落しました。
メタバースは注目のテクノロジーであるものの、今のところV字回復するほどの材料もありません。
しかし、成長株が軒並み急落している今こそ、逆張りのチャンスかもしれないと考える投資家は少なくありません。
実際、メタバース自体の勢いは加速しており、株式市場でも多くの大企業が参入しています。
メタバース銘柄が株式市場で話題になったことで、メタバース銘柄は最も広く支持されている金融トレンドの1つになっています。
メタバース銘柄に興味を持ち、メタバース株を投資ポートフォリオに加えることを考えているなら、注目すべきメタバース銘柄はどれなのか知っておくことはとても大事なことです。
メタバース関連銘柄を買うために必要なこと
後ほどおすすめのメタバース関連銘柄を紹介しますが、おすすめした銘柄をそのまま買うのではなく、自分なりにしっかり調べて、納得ができてから買うようにしましょう。
まず投資に最適な銘柄を見つけたら、事前にできる限りの情報を集めて調査しましょう。
なぜなら、メタバースは他のソフトウェアプラットフォームとは異なり、単体で機能するものではないからです。
メタバースのつながりとして、デジタルインフラ、仮想体験、人工知能、ブロックチェーン技術、空間コンピューティングなどが多数あり、これらに技術や産業が集まっています。
つながりがある以上、どれかひとつに問題が発生すれば、自分が買おうとしている銘柄にも影響が出る可能性があります。
投資は自己責任ですので、メタバース業界に関するありとあらゆる情報を収集し、常に頭の中をアップデートしておきましょう。
【米国株】メタバース関連銘柄おすすめ5選
ここからはおすすめできるメタバース関連銘柄を5つ、紹介していきます。
メタ・プラットフォームズ
メタバース関連銘柄として、メタ・プラットフォームズは外せません。
マーク・ザッカーバーグがFacebookの社名をメタ・プラットフォームズに変えたことからもわかるように、メタバースは次の時代を築くと確信しています。
ただし、株価自体は累計で約46%下落しており、メタ・プラットフォームズの柱は当面、InstagramとFacebook関連の収益となるでしょう。
投資家はメタ・プラットフォームズのバーチャルリアリティ計画は賢明でないと考えているものの、InstagramやWhatsAppの買収など、ザッカーバーグのこれまでの資本配分の判断は大成功を収めています。
ザッカーバーグの動き次第ではあるものの、近い将来、あの頃の株価は割安だった、といわれるかもしれません。
マイクロソフト
マイクロソフトもメタバースの未来に欠かせない企業です。
ポイントとなるのは、マイクロソフトのヘッドセット「HoloLens」です。
HoloLensは、数千ドルで販売されており、工場、不動産、仮想通信、3D印刷などの場面で複合現実のアプリケーションに役立つように設計されている、主にビジネス向けの製品です。
この技術を応用し、マイクロソフトはバーチャルリアリティ技術をゲーム部門に広げる可能性があります。
マイクロソフトはXBOXなどですでにゲーム機分野のリーダー的存在であり、現在進行中のアクティビジョン・ブリザード社の買収でゲーム分野での足場をさらに広げることでしょう。
マイクロソフトはメタバースの純粋なプレイとは違っているものの、バーチャルリアリティとゲームアプリケーションがさらに軌道に乗れば、メタバース全体のパイから相当な量の収益を得ることが期待できます。
ユニティソフトウェア
ユニティはUnreal Engineを主な競争相手とする2大ビデオゲームエンジンのうちの1つを開発した企業です。
ユニティを使用することで、ゲーム開発者は携帯電話、コンソール、ラップトップ、バーチャルリアリティを含むすべてのプラットフォームで動作する高品質のグラフィックコンテンツを制作できます。
現在、ユニティはモバイルゲーム市場の70%のシェアを占めていると推定されており、既存のゲームにおける強力なポジショニングをメタバースやその他のバーチャルリアリティなどの成功に活かしていくことができるでしょう。
さらにユニティはビデオアニメーション、建築、eコマースなど、グラフィックスソフトの他の用途の開発にも取り組んでいます。
Eコマースの場合、人の体の3Dモデルを使って服やアクセサリーをバーチャルで試着して、買うかどうかを簡単に決めることができるようにしようとしています。
オートデスク
グラフィックス・ソフトウェア企業のオートデスクは、メタバースという切り口で株価のさらなる上昇の可能性を秘めています。
オートデスクの主力製品は、専門家に高度な設計ツールを提供するソフトウェアで、建築家などはビル、工場、高層ビルなどのレイアウトを設計するためにオートデスクを利用しています。
特に工場という切り口は、企業のデジタルツイン活用が進むなかで注目すべき点です。
デジタルツインとは、工場の組み立てラインなど、物理的なオブジェクトを仮想的に再現したものです。
デジタルツインは、工場の組み立てラインなどの物理的なオブジェクトを仮想的に再現したもので、エンジニアは既存の現実世界の設定にリスクを負うことなく、仮想オブジェクトで実験することができます。
このような拡張現実アプリケーションの普及で、基盤となるモデリングソフトウェアを開発するオートデスクのような企業は、さらなる成長を遂げることでしょう。
ロブロックス
ロブロックスは、ビデオゲームのエコシステムをリードする企業です。
ロブロックスの製品はそれ自体が単なるゲームではなく、ユーザーがより広いロブロックスワールドの中で独自のゲームやコンテンツをデザインできるプラットフォームとなっています。
このため、ロブロックスはユーザーがこぞって互いのコンセプトを試すのが好きなことから、強力なネットワーク効果を得ています。
ロブロックスの弱点はグラフィックエンジンが弱いことと、利用者のほとんどが子供やティーンエイジャーであることです。
投資家のなかにはロブロックスがより多くのユーザーを獲得できなければ成長は困難だと考えている人もいますが、ロブロックスには大規模で熱心なコミュニティがあり、今後はメタバースからも利益を得られることが期待できます。
まとめ
ここまでメタバースの米国株おすすめ銘柄を紹介してきました。
メタバースはまだまだ新しい分野ですので、成長に懐疑的な投資家がいる限り、株価は上下動を繰り返すことでしょう。
しかし今回紹介した銘柄のように、メタバースの成長に欠かせない、力強い企業が存在しています。
株価が下落している銘柄もあり、それはもしかすると「割安」かもしれませんので、しっかり情報を集めて、チャンスを逃さないように注目していきましょう。
