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Tinder業績が低迷し、メタバースでのマッチング計画を一歩後退

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前四半期の収益が期待外れだった中、マッチグループ社(Tinder社の親会社)はTinderで実現しようとしていたメタバース上での出会い、という野望を縮小し、アプリ内通貨のTinderコインを提供する計画を廃止すると発表しました。

マッチグループ社のバーナード・キムCEOは、昨年9月に出会い系アプリ初の女性CEOとなったばかりのTinder社のCEO、レナート・ナイボーグ氏もその職を離れることになると発表しています。

ナイボーグ氏は以前、Tinderがメタバース(または彼女が呼ぶ「Tinderバース」)に挑戦する野心的な計画を打ち出し、動画やAI、拡張現実技術に注力するハイパーコネクトという企業を買収していました。

Tinderのユーザーが仮想空間で出会い、交流できるようにする方法としてアバターを使った「シングルタウン」を開発していると報じられていました。

しかし現在、キム氏はハイパーコネクト社に対して、規模を縮小するように指示したと言います。

「仮想世界での成功に関する不確実性と、現在の厳しい経営環境を考えると、私はハイパーコネクトチームに現時点ではメタバースに大きな投資をしないように指示しました。」と、キム氏は述べています。

「我々はこの分野を慎重に評価し続け、全体的なチャンスがより明確になり、成功するために十分なサービスがあると感じるような適切なタイミングになったら、前進することを検討します。」とキム氏は述べています。

マッチグループ社は、2022年第2四半期(7月~9月)に1000万ドルの営業損失を出し、前年同期の2億1000万ドルの営業利益から減少した要因として、ハイパーコネクトの買収を挙げています。

また、Tinderがサービスでの消費を促すと期待していたアプリ内通貨「Tinderコイン」にも悪い知らせがありました。

Tinderはユーザーがサービスを積極的に利用し、プロフィールを最新の状態に保つための報酬としてコインを配布するのですが、コインを直接購入することも可能にするという構想を持っていました。

コインは「Super Likes」のようなTinderのプレミアム機能に対する支払いとして使用できます。

今年2月の時点で、この機能は世界のいくつかの市場でソフトローンチされていました。

しかし今、キム氏はTinderコインの計画を考え直すと話しています。

「Tinderコインをテストした結果、良くも悪くも様々な結果が出たため、Tinderの収益にもっと効果的に貢献できるよう、一歩下がってその取り組みを再検討することにしました。」と、決算発表の中で述べています。

同社は以前には、この機能を今年の第3四半期(10月~12月)に広く展開したいと述べていました。

しかし、CNBCによると、マッチグループの収益は同四半期のアナリストの予想を下回り(8億400万ドルの予想に対して7億9500万ドル)、今年第3四半期の収益もほとんど伸びないとの見通しを示しています。

昨年はCovid 19の影響により同社のサービスでの活動が急増しましたが、2022年には同様の活動の急増は見られないとしています。

CNBCはこの報告を受けて、火曜日の取引で株価が22%下落したと指摘しています。

「メタバース上での出会い」が本格的に実現すれば、人々の繋がり方、繋がりの深め方に大きな変化が生まれることは間違いありません。

この事業は、私たち誰もがいずれ体験することになる大きな変化の先駆けと言うことができるでしょう。

しかしその分、立ちはだかる壁も非常に大きい物です。

今後の展開も引き続き追っていきたいと思います。

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